
「南澤さん、昔と違って車に興味や関心がない新入社員が増えましたよ…」ーーーこれは、とあるカーディーラーの総務・人事部長の一言でした。
南澤自身も会社員時代、同じような変化を何度も経験してきました。かつては「車が好きだからこの業界に入った」という人が多かったものです。
しかし、時代が進むにつれて“車に興味を持たずに入社する”ケースが増えていきました。南澤自身も、年々その変化を肌で感じていました。
昔は、自動車販売会社に入社したのであれば車を所有していて当然、そんな空気すらありました。もちろん今では通用しません。今の若い世代は、生活の中心がスマートフォンやサブスクに移り、車が“特別な存在”ではなくなっているからです。
さらに困ったのは、興味があれば知っていて当然の基礎知識さえ持っていない新人が増えたことでした。「そんなことも知らないのか?」と思う場面が年々増えていき、戸惑いを覚えることもありました。
とはいえ、興味がないからといって業界知識を学ばなくていいわけではありません。興味が薄い人ほど成長スピードはどうしても遅くなる傾向があります。それだけに、“興味や関心を持たせること”が管理職の重要な役割になっていくのです。
■興味がある人のアンテナは、圧倒的に鋭くなる
興味や関心がある人とない人では、情報の入り方がまったく違います。
興味がある人は、話を聞くときでも自然とアンテナを張ります。
「なんだろう?」
「どういう意味なんだろう?」
「もっと知りたい」
こうした感情が生まれ、情報の吸収量が一気に増えるのです。
逆に興味がない人は、同じ説明を聞いていても頭に残りません。営業の現場でいえば、
興味がある営業:お客様の言葉から多くの情報を拾う
興味がない営業:重要なヒントを見落とす
こうした差が、結果として売上の差や提案力の差として現れていきます。
■「好き」と「興味・関心」は似て非なるもの
ここで重要なポイントがあります。
「好き」と「興味を持てる」は同じではありません。
この二つは、似ているようでいてまったく別物です。
たとえば、好きではない業務であっても興味を持つことはできます。
嫌いなテーマでも、「なぜこうなっているのか?」と関心を向ければ、理解が深まり、改善の視点が生まれます。
つまり、興味や関心とは“感情”ではなく“姿勢”であるということです。
結論を言えば、
嫌いでも興味を持つことはできるのです。
興味を持つことで、行動の質も変わり、結果も変わります。好きであるかどうかと興味を持つかどうかは別の問題なのです。
■興味や関心は、コミュニケーションにも大きく影響する
興味や関心は、顧客対応にも部下育成にも強力な効果があります。
顧客に興味を持てば、相手は「この人は自分のことを理解してくれる」と感じ、こちらの情報を受け取りやすくなります。
部下に興味を持てば、相手は“見てもらえている”と感じ、信頼関係が自然と強まります。
これは、南澤が管理職時代に痛感してきたことのひとつです。
お互いに興味を持つことで、関係性が驚くほどスムーズになる。
逆に興味がないまま関わると、どれだけ正しいことを言っても伝わらない。
興味や関心は、まさに“関係性の潤滑油”と言えます。
■興味づけできる管理職が、チームを伸ばしていく
興味が薄いスタッフに対して、「興味を持ちなさい」と言っても意味がありません。必要なのは、“興味が湧く状態をつくる”ことです。
たとえば、
商品に触れて体験してもらう
開発の背景ストーリーを共有する
小さな成功体験を積ませる
役割を任せて主体性を引き出す
こうした働きかけを通して、スタッフの中に「ちょっと面白いかも」という感情が芽生えます。この瞬間が、成長のスイッチが入るときです。
興味を持った途端、人は自然と動き始め、知識の吸収量が増え、行動の質が上がる。
興味づけができる管理職は、結果としてチーム全体を伸ばす存在になります。
貴社のスタッフは、自社の商品やサービスにどれほど興味を持っていますか?
また、管理職は“興味づけ”を意図的に行えているでしょうか?
興味や関心は、成果を生み出す入口。
ここを育てられる組織は、強くしなやかに成長していきます。
著:南澤博史
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