第8話:「成り行き営業」がダメな理由

 

「南澤さん、毎日の営業活動に計画性が欠けているスタッフがいて、どう対応すればいいのでしょうか?」ーーーこれは、先日ある卸売業の商社の経営者から受けた相談の一部でした。

 

卸売業では主に、ルート営業という特定の顧客を訪問する形が主流です。にもかかわらず、一部のスタッフは明確な計画なしに行動しているのです。

 

計画を立てないスタッフは確かに問題ですが、その背景には企業側の取り組みの欠如や指導不足も関連しているかもしれません。営業活動に計画性が欠ければ、目的や成果を意識せずに行動する「成り行き営業」を行うリスクが高まります。これは、非効率であり、企業の成果につながりにくいです。

 

実際に計画通りにいくことはなかなか難しいのですが、営業計画の有無は、実際の成果とのギャップを明確にするための重要な要素です。計画があると、結果に対する対策や戦略を考え、修正することが可能になります。

 

多くの営業活動で犯されるミスとして、「行きやすいところに行く」という行動があります。これは、明確な戦略や目的が欠如している状態での営業行動と言えます。ルート営業を行う際も、事前にどの顧客を、どれくらいの回数、どれくらいの時間をかけて訪問するのか、明確な計画が必要です。

 

営業活動の効率化と最大化のためには、企業全体の戦略が明確であること、そしてその戦略に基づいた計画や方針をスタッフに示すことが欠かせません。それを怠ると、「成り行き営業」が生まれる原因となります。

 

売り上げベースや地域内、商品別や顧客内シェアなどを基準としてあらかじめ戦略を立て示す必要があります。それは、営業スタッフ一個人に任せるのは無理な話であり、それを怠っている会社にはやはり責任があります。

 

まずは、会社としての戦略を示した上で、どう計画に落とし込んでいくかというプロセスが必要になります。すべてを営業スタッフ任せにしては「成り行き営業」を率先しているようなものです。これは、卸売業などルート営業を基本とする業種以外にも実はあてはまります。

 

我々が推進する「先行受注」に関しても、たとえ、できる営業は既に取り組んでいても、全員が取り組まなければ大きな成果を上げることができません。つまり、方向性と仕組みが必要なわけです。

 

当社は、「先行受注」にはじまるストック型営業の仕組みの導入を推進していますが、そのために基本となるベースの仕組みの整備をサポートしています。

 

方向性と仕組みを与えることによって、日々の活動に落とし込んでいけるのです。このプロセスはどんな取り組みにも当てはまります。

 

基本となるベースができれば、実は「先行受注」だけでなく、さまざまな新しい取り組みを取り入れることが容易になります。同時に、それらを継続する仕組みも大切ですので、それらもまとめてサポートしています。

 

貴社も、我々と一緒に「計画的な営業」「計画的な経営」を実現していきませんか?

 

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